2025年1月30日 (木)

生成AIのDeepSeekのショック

 米OpenAIの「Chat(チャット)GPT」を超える中国製AIの新モデルを発表。圧倒的な低コストでAI業界の競争ゲームがこの先の世界の形を変えようとしている。「中国勢がAI時代の主役となった」「シリコンバレーはパニックに陥った」、と。さらに「このAIは米ソとのスプートニク・モーメントと同じだ」、とも。

 NVIDIAの株価が暴落(17%)、時価総額が約5900億ドル(91兆円)減少。1日の時価総額減少額として史上最大。

 このAIを開発した中国のスタートアップ企業は140名ほどの開発者、だがアメリカ帰りの人材(海猫)は居ないと断言している。OpenAIのChatGPTは今ではどこにいても入手してリバースエンジニアリングは出来るか。OpenAI社は、MS社と組んでOpenAIのデータの不正使用を調査する、と言う。シリコンバレーの技術者はショックを受けたが、まだまだこれからと意気込んでいる、と言う。トランプは「米国への警告だ」神経を研ぎ澄ますであろう。

 それにしても、日本はどうなるのか?諦めて、過去の製造業のように基礎技術を買い、応用面で勝つ戦略と同じように、AIも部分最適に特化するのか?

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2024年10月12日 (土)

ノーベル賞もAIの活用で決まる

 今年のノーベル物理学賞、化学賞は、いずれもAIを駆使した活用に基礎をおいている。基礎科学にも科学者が発見できない「組み合わせ」が、見つけられる。AI力は恐るべしだ。

 ボケ爺は、イノベーションの世界では、組み合わせは「科学ではなく技術力」だと思っていた。自動運転は人間の頭脳の働きの組み合わせで早く引き出す手段。ロボットもしかりだ。摘まみ上げる物体の形状や、位置を精度などの測定、等々の認知。特に戦争の道具には、無人でも、人間以上の活動ができる。恐ろしいとことだ、と。

 だが、無機材料、有機材料の発見は科学理論の筋道から導かれるよりも、とりあえず、AIで組み合わせを繰り返せば、かなり絞り込める。現物の実験無くして、先ずは可能性が見える。新しい材料による環境・エネルギーに、新薬剤により未知治療に。

 医療現場では、「見逃し誤診」が極度になくなる。将来は手術の仕方(プロセス)までもAIに指示される。ゲノムをAIで操作すれば、将来の病気まで予見できる。それが再生医療につながる。

 等々、夢は膨らむ。科学・技術の世界はAIを使いこなせない者には、イノベーションを起こせない。AIに関係しない科学の分野も、今にAIで解読されるだろうか。

<読書>『散歩哲学』島田雅彦 ハヤカワ新書

よく歩き、よく考える、と副題。「人はゆとりがないと未来を設計できない」。哲学者、詩人、小説家、作曲家、等は昔からよく散歩する。「よく考えるものは自由だ」。「自由は理知性の権理」。最後に、生活のタネは全てAIに任せて、散歩。これが散歩哲学だ。

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2024年6月17日 (月)

生物界は安定性=多様性だ

<読書>『<生かし生かされ>の自然史』 渡辺政隆 岩波書店

 地球上の生物はいかなる時でも単独では生きられない、と。動物と植物は相互に依存しあっている。ボケ爺の庭の雑草の生態も、毎年変化がある。訪問する昆虫類も変化する、は実感である。「ろうそくの科学」同様に、生物はダーウィンの「自然淘汰」論に。メンデルの「遺伝の法則」は、中学で学ぶ。だが、今日は「ゲノム解析」で生態系の解析、遺伝子操作、エントロピーの法則(熱物理、情報(シャノン)、生態系)で共通に存在する、とノイマンが。実は共通の原理は「(安定=多様性)」が働いている。

 光合成が出来る海藻が上陸して、その後、動物類が上陸し、今までに5回ほど絶滅を繰り返し、植物が先頭で復活を進められた。今日の人間の生態系は火を使った料理ができることを発見したことから毒が薄められて、人の集団社会が作られた。

 山火事でも生き残れる生態法則は出来上がってる。興味は尽きない生物の生態論。今後、地球温暖化で生態系は、どうなるのか?人間も絶滅危惧種、となるのだろう。 菌類、バクテリアも生物だ。数々のドラマが織りなす。今日では、RNAの切断、入れ替えのできる生物も見つかってきている。自ら遺伝子を操作できるそうだ。

 気候変動、森林破壊、新興感染の猛威、等。人類が生き延びるには科学に基づいた「生き物(生物)」 と共存を模索せよ、と言うことか?

 さて、ボケ爺は生きている間に、企業の生態と、日本国の絶滅危惧の可能性を論じてみたいが。残念ながら、それほど長くは生きられなくて葬られるだろう。だが、この本は死ぬまでにぜひ読んでおくこと。

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2024年5月31日 (金)

ラピダス融資に政府保証

 ラビダスは政府肝いりで設立された最先端半導体企業である。IBMの技術を導入して、世界の先端半導体を日本から発信するとの目標であるらしい。IBMの半導体技術が世界の最先端を走っているかは、多くの議論が必要だ。日本に技術が無いのだから導入は仕方がないのだが。

 日本に技術者がいないからIBMに日本からポテンシャルのある技術者を送り込んで教育をしてもらう。200名以上は必要だが、現在、100名が教育を受けている。200名が集まらないからだ。(多くは製造技術者だ)

 すでに、1兆円ほどの政府融資を受けて、北海道の千歳市に工場が建設されている。2027年からの生産にはさらに5兆円ほどの投資が必要だと言う。民間金融筋は乗り気ではない。、政府は「政府が保証人」になる、と後押しを決めるらしい。

 実質、政府が投資したことになる。それ以外、半導体復興に4兆円もの保証金を決めている。問題は、誰が、どのような理由・目標で、政府は巨額な投資額を支援するのか?国民の税金を使う訳だから、少なくとも国民に内容を公開してもいいはずだ。、願わくは審議して欲しい。平成時代の失敗で何十兆円は税金で失った。

 ラピダスでは製造技術は最先端かもしれないが、どんな市場を狙った半導体か?使用目的は未だ決まっていない。AIを狙いたい、とは言うが果たして高度な回路技術者は何処から連れてくるのか?それともTSMC(台湾)の後追いの生産だけをする企業に専念するのか?今更。国民の税金を使うにもかかわらず、多くの国民は理解していない。これで良いのか日本は。

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2024年5月25日 (土)

NVIDIA、AI半導体「1強」

 米半導体大手のNVIDIAの2〜4月決算で売上高が3.6倍(260億4400万ドル)に伸び、純利益が前年同期と比べ7.3倍の148億8100万ドル(約2兆3300億円)、と22日に発表。 アメリカ株価は一気に最高取引額となった。

 市場予想を上回り、人工知能(AI)向け半導体の需要の強さを示した。NVIDIAは一早いAI向け半導体の先駆者でなる。

 インテルは命令形プロセス中心の「CISC型CPU」だ。又、同様だがプログラミング言語の違う「RISC形CPU」も強かった。これらのCPUはコンピュータの伸びに比例する。今は停滞している。スマホなどはGPU型チップが中心。AIチップもこのGPU型チップが中心だ。GPUの歴史は古い。先駆者は半導体大手のTI社だ。だが、スマホが現れるまでは、CISCとの互換性にいじめられ、中々、目が出なかった。

 そう言えば、ボケ爺が活用したRISC形チップの低電源駆動にして再登場もありうるのではないかと、期待している。その分野は「自動車や、ロボット制御コンピュータ」のCPUである。半導体技術はまだまだ創造性に富んだ技術分野だ。日本初の半導体技術が生まれることを祈る。

<読書> 『絡新婦の糸』中山七里 新潮社

「警視庁サイバー犯罪対策課」との副題。今日はネット社会。SNSで、バズれば、収入も得られる。食レポ、旅レポなどは愛嬌。だが、誹謗中傷、企業の倒産助長、等に至れば犯罪である。本著は、冤罪や、旅館経営を窮地に至らしめ夫婦が自殺。この首謀のアカウントを調査。にたどり着いた先が、署内のキーマンだった。

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2024年2月17日 (土)

狂乱投資「半導体」は?

 これでいいのか?政府(経済産業省・商務情報政策局)の4兆円もの半導体投資。すでに、今までの2兆円もの支援金を出している。どこまで、過去の失敗の反省をしたのか?どんなリカバリー戦略があるのか?

 過去にも、半導体や、コンピュータの莫大な政府投資を無駄にし、莫大な税を国民に押し付けた。また繰り返すのか、と警告を発したい。

 半導体技術者は多岐にわたる技術が必要だ。その人材が逃げてしまった。いなくなっている。日の丸半導体産業時代の半分も居ない。ラピタスな200名程度の生産技術家を集めるだけでも四苦八苦してる。今から供給しても簡単に育成できない。はるかに難しい技術になったからだ。日本の大学で教育できるところはない。海外に学びに行っている人も僅かだ。

 ルネサスは、自動車向けの半導体の回路設計の8800億円もの人材の買収をする。だが、顧客の要望が多様になった、が理由。これは間違いだ。NVIDIAのようにプラットホームを活用できるオープンアーキテクチャ半導体の時代だ。過去のマーケッティングではいくら投資しても勝てない。

 キオクシアも用途の的が絞れない。WDも絞れない。それで経営が出来るわけがない。合併すればなんとかなる時代でもない。そこに支援して結果は無駄であろう。

 平凡な戦略だけれども、「セグメントでNo1」になることだ。ソニーは光センサーで一番だ。パワー半導体の基板材(GaN)は日本の技術、SiCと合わせて、No1のチャンスは大いにある。次世代の光半導体だってある。今を捨てて、自制を目指す度量が欲しい。

 半導体に必要な材料はまだ、日本は強い。半導体製造装置も。半導体周辺製品に2兆円の支援を期待する。でなければ日本はそこでしか半導体産業は生き残れない。

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2024年1月21日 (日)

月面着地に成功?

 今朝は、東京地域は雨であり、予測通りで、雪の番狂わせは無かった。残念。

 日本の月面着地は成功した、とアナウンス。それはそれで予測通りで喜ばしいのだが。問題は狙いの目標は満足出来たのかの検証を最後までしてほしい。

 最も大切なミッションの着地地点の精度を高める目標は満足したのか?太陽電池が破損(?)で稼働しない。電池の容量がある間に、何とか確認が欲しい。

  一本打法の着地法で、確実に着地(構想は良かったが)出来たのだろうか?太陽電池が働かないことは、着地の衝撃で、配線が壊れた?横転して破損?なども確認して欲しいが。この確認は難しいだろう。この2点が解明できれば成功と言えるだろうが。

 日本の科学技術の低迷が続く中、唯一の希望の星であったので、是非最後までの失敗の解明が出来ると日本の科学技術の明日はまだある。

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2024年1月13日 (土)

能登半島地震の構造解明を

 今回の悲惨な能登半島震災の全容が徐々に明らかになってきている。スマホや、自動車カメラの動画が提供されているからだが。各所の山崩れ、津波の実体は報道とはかなり違っている。動画ではもっと悲惨な状況だった。もっと早く、大きな津波だった。他には、道路が大きく波打っている動画などは現実とは思えない、土質が液体のようにうねっている。液状化現象の動画も同様だ。揺れ型が数々ある。

 一つの断層ではなく、いくつかの小さい断層が各所で違う揺れ方、変化を起こしているように動画では思える。と言う事は、今用いている活断層地図が十分に検索されていたのかと疑いが湧く。もしそうなら、一種の人災と言う事にもなる。

 何故なら、一度、能登半島の珠洲地域中心の震災が3~4年前に起きている。その時の地震解明で専門家達は、「水分が地価のマグマに熱せられ水蒸気爆発」をしたからだ。確か、マグニチュード6か6,5程度で、大きな地震は起きないだろうと、TVではっきりと断言していた。それをボケ爺は思い出す。

 今起きている群発の震源地と、前の震災時とその後の群発点とをマップに重ねれば、あまり変わっていないないのでは?さらに、前回の震災時から地震計は追加設置はされていない。これは人災だ。

 安全ボケの地震解明専門家は心を引き締めて解明して欲しい。

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2023年12月 7日 (木)

全機の飛行停止の決断

  全機(全世界)のオスプレイの飛行停止をアナウンスした。今までは機体の不備は無かった、と言い日本からの申し入れには従わなかったのだが。正しい判断だ。

  墜落の原因がエンジン不良の爆発だったことに、アメリカも観念して、全機の飛行停止を通達したことになる。ボケ爺はこのブログで、安全性に欠く構造物であることを解説した。アメリカは意地を通さなかった。日本と違う良き政治家がいる。

  機構中はフルパワーで全てのエネルギーを「活用し続けないと飛べない」からだ。しかも、機材の不備が起きた時には、自力飛行が出来ない。翼式の飛行機は、エンジンの停止時でも翼の浮力で滑空が出来る。ヘリコプターはプロペラの自力逆回転で軟着陸が出来る。

   常にフルパワーが必要だと言う事は、それぞれの部品が常に緊張状態でなければならない。100%安全が保障が要求される。整備も同様に緊張が必要だ。もう一度、構造を根本から考え直してほしい。

  人間に似たところがある。全速力の努力は、どこかでプッツンと切れる。休むときも必要だ。

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2023年12月 3日 (日)

オスプレイは欠陥構想、設計だ

  オスプレイが、奄美大島沖で墜落した。危険な航空機とアメリアでも評判だ。アメリカで評判が悪いので、アメリカ国内の批判を避けるように日本に配備し、さらに日本に買わせている。今回の墜落の原因は、アメリカからは機体設計上の問題だとは口が裂けても言わない。「最後まで操縦に取り組んでいた」、までが報告になるだろう。

 原因解明まで飛行中止するとの日本の要求は絶対にのまない。何故なら、飛行停止を認めれば、機体設計上の疑問を持ち出されるからだ。

 飛行機の機体設計を学んできたボケ爺には、誰もが考える「素人の航空機の構想」であると思う。垂直離着陸には、大きな回転ローターで上下し、上空ではスピードを題したから翼の浮力を活用したい、であるが、すべてが中途半端だ。

  2ローターのヘリコプターは昔からあり、安全は証明済みである。だが、オスプレイのロータリーのプロペラは、従来のヘリコプターのローター径よりもはるかに小さい。オスプレイの翼は一般の飛行機の翼よりはるかに短い。この2点を賄う動力はエンジンに負荷がかかる。エンジンをあまり大きくは出来ないから、「常にフルパワーで作動」しなければならない。全く余裕がない。つまり、メンテや寿命が短くなる。さらに、垂直飛行から翼に頼る平行飛行まで、上方と並行まで、さらに高いエンジン能力が必要だ。結論は、メンテや寿命が短い欠陥構想で、エンジンに不良が出れば、必ず墜落の設計なのだ。

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