2025年6月13日 (金)

ホンダが「ラピダスに出資」はほんと?

 先端半導体の量産を目指す「ラピダス」にホンダが出資する方向と、と。既存株主や銀行など9社・5行が出資の意向を示し、4月にはラピダスへの政府出資を可能にする法案が可決・成立もした。2025年度の後半に政府と民間で計2000億円の出資になる見通。さて、ラピダス設立時に政府は2回に分けて約1兆円は法案なしの出資?なら闇の出資?

 又、最先端技術とはIBMの2nmの導入で、「当初はファンドリー」から、その受注先を見つけているとのニュースがあったが? ラピダスの量産技術は大いに疑問な時だが。政府から圧力があったのか。ホンダの出資額は数十億円と微々たる額で、本気ではないのかも?

 それより、パワー半導体の日本企業に出資して、日本のパワー半導体メーカを自動車メーカは一緒になって育てて欲しい。パワー半導体のトップメーカのインフィニオンがSuper Junction(SJ)構造を採用したSiC MOSFETを27年に量産する、とアナウンス。従来の抵抗値を約4割削減し、損失を低減できるらしい。

 さらに、半導体メモリー大手のキオクシアホールディングスは「AIサーバー向け」に、データ転送速度を従来比約10倍に高めたSSDを、米NVIDIA(エヌビディア)と「協力して開発」し、2026年下期にサンプル出荷を。このような共同開発は賛同できる。

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2025年6月 9日 (月)

スシローがウニ「陸上養殖」

 ウニはインバウンドから人気が高く、その需要にそれに応えるべく、その供給の方法に大規模な「陸上養殖」で対応する、と言う。ウニの陸上養殖はスタートアップ企業の参入が多い。富山県や大分県など国内4カ所に養殖場を設置し、2026年から順次稼働させる、と言う。

 今、水産業には養殖技術が進歩している。「陸上養殖」とは、陸上に人工的環境下で魚介類の養殖を行う。大きく分けて3つの方式があり「かけ流し式」と「閉鎖循環式」と「バイオフロック技術」がある。ウニだけではなく、普通の海魚の養殖技術と養殖装置の開発が進んでいる。勿論、餌の開発も重要な開発要素である。

 オーストラリアのタスマニアでは、温暖化の影響でウニや魚の繁殖に必要な海藻の場が枯れている。海藻の養殖により漁場を保つ技術が進んでいる。さらには、その「海藻を牛の餌」に混ぜると、ゲップ(メタンガス)のCO2の発生が抑えられることまで判明し、実証中らしい。「美味しい牛乳、牛肉」が期待できる。日本に早く技術移転を図るべきだ。海洋水産技術は順調に育ってきている。

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2025年6月 7日 (土)

”あっという間”に完成!

 日本ハイドロパウテック(株)が独自開発した「加水分解技術」の潜在力がすごい。チョコレートの生産ではカカオから醸造までの生産工程に革命。さらに日本酒の醸成の製造短縮。チーズの牛乳からの生産時間も大幅短縮できる技術らしい。加水分解は、水が反応物や化合物の結合を切って化学的な変化を引き起こす反応。

 他にも、小さいが、潜在力のある技術が次々と開発が進んでいる。目立ち、大きな技術を追っかけることも大切だが、小さい革新技術の方が重要かもしれない。

*2000種類にも及ぶキノコ菌の培養が次々に可能になってきている

*お菓子の口当たりをよくするためにCNF(セルロースのナノ粉末)が使われる

*コンクリートの割れ目の接着強度増に、納豆菌が活躍する

*納豆菌の応用、がん治療、農薬、園芸(殺菌、培養土)などの開発が

*紙を消化する菌が見つかった。植物の肥料に応用して、薬剤が要らない高成長培養土に

*ウナギは通常はオス。メス化(メスは高成長)で、肉が柔らかく美味しい

等々、次々と技術発見がなされている。まだまだ、健全な日本。楽しみだ。

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2025年5月27日 (火)

オープンAI、「未来」の意義

 アルトマンCEO率いる「オープンAI」が営利目的の企業からNPOを中核にする体制に移行するらしい。テクノロジー社会でいつも問題なのが営利権。GAFAMは営利企業で、世界に君臨して、「IT業界が株式で一喜一憂の金融業界」を揺さぶっている。が、営利優先の「便利・SNS世論に歪み」が生じ、各国で規制強化が進められている。

 ドラッガーは「NPOの発展」こそ「アメリカが世界に誇る偉業」、と訴える。個人ボランティアに意識変化を起こす。マイクロソフトのゲイツ財団は貧困層に30兆円を放出する、とアナウンス。今後「の自然災害・社会変動への対処」に、「AI技術は欠かせない」。全人類に「汎用AI(AGI)の恩恵(気候変動、医療(治療・再生・薬剤)、教育課題、生活安全、人類の利便機材)に貢献にNPO化の期待が集まる。

 一例が、米国アウトドア用品の「パタゴニア」は、環境配慮に適した製品開発でブランド力を培ってきた。ここに至って、環境課題解決に営利活動は向かないと、NPO化してパタゴニアの利益(儲け)を環境課題に放出する、と決断した。

 膨大な開発費が必要な「オープンAI」には試行錯誤が続くが。パタゴニアがいい例になるはず。アルトマンCEO曰く、「歴史上、最も大きな効果的NPOにしたい」、と。

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2025年5月19日 (月)

日本は「AI医療機器後進国」

 日本が「AI医療機器後進国」から抜け出せない。米中との“圧倒的な差”を埋める施策とは医療での画像・診断内容(カルテ)のビッグデータを日本国の医療治療現場から収集する必要がある。そのためには「データ収集に標準化」が必要だ。ビッグデータが揃えば「AIを活用」して、患部画像・診断などの提案ができる。さらにデータが集まれば、いずれは手術手法まで提案ができる。

 AIは医療機器を扱う専門技師が患部や診断にコメント出来る。専門医と専門技師と議論することにより、専門医ですら見逃しかねない小さな病変を検知。さらに医療用AIの活用は、医師のカルテ作成、等の業務の効率化に繋がる。

 日本で、なぜ医療機器でのAI化が普及、進まないのか? 一つには、器量に対する数々の認定規定がある。そのため膨大な資料提出が義務付けられている。所謂、役所仕事で認定までかなりの日時が掛かる。

 二つ目は、「5月14日、読売新聞に載った記事」から推論できる。厚労省の医療部(日本医療研究開発機構)の「発表資料がおかしい」のか? 「記者が無知」なのか。  

 内容は、厚労省は「AI医療機器開発に支援乗り出す」が主題。副題が「医療機器のデジタル技術を活用した「プログラム医療機器(SaMD)」の開発に乗り出す新興起業へ支援する、と。その構想は、「振興拠点(医療機関、研究開発機関)を15拠点、設置」する。そこで①企業の専門人財の育成、②実証の場とする、③実用化のノウハウを持つ大企業へ新興起業を仲介する、だと記されている。この内容から疑問が起きる。

 この記事を読んで、AIを理解しているのか、と疑問に感じる。患部の画像、診断などのデータの収集、ビッグデータセンターを標準化統一して管理することだ。「プログラム医療機器(SaMD)」とは。なぜ、既大企業ではなく、認定に十数年もかかる新興起業なのか。疑問が山ほど湧いてくる。厚労省も日本を潰す官庁だ。

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2025年5月 6日 (火)

今こそ、米研究者の獲得を

 トランプ2.0では国内の経費節減にやっきになっている。特別政府職員のイートン・マスク氏の派手な首切り劇で当事者は戦々恐々、反対の抗議が日々高まっている。

 その中に、大学や研究機関への支援金の打ち切りも本格化しているようだ。専門研究員は海外逃亡を試みている。

 早々に世界から、有望な研究者を獲得しようと、各国は敏速に動いている。トップは中国だ。続いて、英国、ドイツなど、すでに数多くの研究者の獲得に成功している。優秀な研究者の獲得合戦は、今回トランプ2.0で始まった訳ではない。アメリカ人研究員だけではなく、各国の研究員でも起きている。

 残念ながら、日本の19の研究機構の実体では、北海道大学だけが門徒を開き1名を確保できた、と。他の機関、大学は躊躇しているらしい。何時までも閉鎖的な日本の気質(昭和)でいのだろうか?専門研究員の日本への移民をもっと受け入れることが、失われた研究・開発の促進に役立つだろう、と思うのだが。

 特に、生命科学、製薬科学分野の専門家が多いようだ。都心一極集中の解消、少子化対策、学問向上にも役立つだろう。 残念な日本!

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2025年5月 5日 (月)

シン・太陽電池のテイクオフ

 大都市中心に、新太陽電池の普及を促すらしい。東京都は新築一戸建てに条例で推進している。新太陽電池は「ぺロブスカイト型」と言う日本の発明だ。自在に曲げられるらしい。自在に曲げられるから、住宅(ビル)の至る所に組み込める。屋根だけではなく窓にも、壁にも可能だ。光電効率は従来品と変わらない。工夫次第で良くなるらしい。大いに期待できる。

 関西・大阪万博に、何故、大々的に展開しなかったのか?疑問だ。中国が猛追しているからだろうか?うかうかしていると今までの太陽電池のように、開発は成功したが、量産で中国に負けた。そうならないように政府の大きな押しが必要だろう。

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2025年5月 2日 (金)

木から半導体材料(2ナノ最先端向け)

 2ナノ世代以降の最先端半導体向けの材料にセルロースナノフィバー(CNF)の木質由来の成分を使った「フォトレジスト(感光材)」を開発が出来たと。王子HD曰く;開発は出来た。2028年に事業化を目指す。国内の紙の需要が減る中、紙の原料である木質のCNFを生かした化成品の強化剤としても成長の柱に据える、と。

 このCNFを応用した製品が続々生まれている。多くは、化成品の樹脂の強化への応用が多い。まだ、CNF剤の製造にはコスト面で一段の努力が必要だが、面白い産業分野への応用が考えられている。

 それが、和菓子に僅か混ぜることにより、口当たりがよくなるらしい。他にはボールペンの書き心地がyくなる報告もある。楽しみな材料が生まれてきた。

<読書>『新しい学力』斉藤孝 岩波新書

知識と言う基礎学力は必須。それに問題解決型方法力の学力がプラス求められる。言語化出来ない暗黙知、身体で覚える「身体知」から、言語化して知識くわえる「形式知」を活動。最後には「知情意」+「体」を豊かに組み立てることが「新しい学力」として要請されている。学校の場で学習させるかが教育方法として問われている。

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2025年4月28日 (月)

宝石用途だけでない、人工ダイヤ

 気体から作る人工ダイヤモンドは宝石用途だけでない。ダイヤモンドは工場で作れる。産業として定着した人工ダイヤの市場は拡大する。一方、大きく値崩れし始めた。日本のベンチャー企業EDP社はダイヤが持つ究極の性能に着目し、宝石だけではない用途の製品開発を急いでいる。

 人工ダイヤモンドの作り方は主に二つある。天然ダイヤが作られる環境と同じような①高温高圧下で原料の炭素を結晶にする方法。これは多結晶で大きな粒は難しく、研磨剤と、切削補助剤の用途が多い。他は②高温低圧下で気体ガスから作る「気相合成法」だ。今後は気相合成法が主流になるだろう、と。

 「EDP」社は産業技術総合研究所で生まれた技術を核に、2009年に創業。炭素原子が規則正しく並び、それ自体が一つの「単結晶体」で、ダイヤモンドを大きく作れることが強みだ。

  宝石用に作られたものは「ラボグロウンダイヤモンド(LGD)」とも呼ばれ、研究室(Labo)で育った(Grown)という意味。「米国市場では50%を超えた」、と。今後、期待される用途は、半導体基板材料産業分野であろう。半導体はさらなる高速性能が期待でき発展するだろう。

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2025年4月27日 (日)

車載マイコンにRISCチップだって

 インフィニオン半導体メーカーは、車載マイコンにRISC-Vを開発搭載するとアナウンス。多くはGPUではないかと思われていたのだが。どうやら、中国の自動車メーカーがRISC-Vの利用を勧めているらしい、との焦りからだ、と言う噂があるからだ。

 マイコンはPCではCISC方式が主流になっている。一時期RISC方式との競争も行われたが、半導体の回路技術が細密化されて、複数の命令処理に不都合が無くなって、単純化を狙ったRISCが負けたことになった。車載用で再びRISC方式が見直されることに驚きだ。

 ボケ爺は、Post Scriptのエミュレーションで、プリンター描画演算速度を上げるために、RISCマイコンをいち早く使って、ベストセラーに。懐かしい思い出を呼び起こすことになるとは。今日は好日。

<読書>源氏物語の心』帚木蓬生 朝日新聞出版

過去を顧みることは、思わぬ発見がある。著者は精神科医であった。好きな作家だが、内容は難しい。定石の源氏物語を呼び起こし、日本人の忘れていた「こころ」に焦点を。今日、日本では「心」を使用しない、らしい。近代では「気持」で心を説いていたが、今日は「気持ち」と言わせしめている、らしい。源氏物語は「こころ」を1500回も使って、「内情」抉り出し、「心情」訴えている、と説く。学ぼう「こころ」を。

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