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2024年12月12日 (木)

読書三昧の一日

 今の世の中、日本も隣国韓国も中東国も、ロシアも。まともな政治政策が行われていない。山本周五郎に絞って読み返した。

 周五郎の紡ぎ出される作品は、社会に変化の翻弄される人間の心が劣化を食い止める正義とは何か?一貫して追求し未来社会に投げかけている。

 特に日本の社会構造では、格差が拡大し、貧富の差、教育格差、性差別、階層格差。それに伴う不正、製品偽装、評価偽装、会計不正、裏金捏造、ピンハネのゾンビ企業の繁栄。日本には、益々甘え構造を構築。モラルがなくなり、恥じを知る心、自ら襟を正す克服力、忍耐力が失せる。さて、周五郎は何と説く。

『雨あがる』山本周五郎 ハルキ文庫

周五郎の短編、中編を選別シリーズの一つである。「武家もの」「市井もの」に大別される。いずれも「社会を生き抜くとは」が通奏低音で貫かれている。「社会が変化し価値観が変わろうとも、人間の心は厄介な存在だ。喜び悲しみ(喜怒哀楽)だけではない深い深い、悩み、苦しみ、不安、嫉み、妬み、ひがみ、恨み、怒り、恐怖、等に翻弄される。自分に傷つき、他人を傷つけ、孤独に追いやられる。

『町奉行日記』山本周五郎 新潮文庫

10編の短編集。読む進めると、「責任の自覚とその処し方」「自分の傲慢に気が付く」「勇気と善意」「悪に戦う信念」「たやすいに落ち込みやすい人間」「持ちつもたれず、に甘んじる」「穏便にことを収めるたがる」等々、人の在り方に忠告しているようだ。

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