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2018年3月11日 (日)

下手な、トカゲのしっぽきり

 徳川幕府時代の、物語を読んでいるようだ。これほど見事な、見え見えの「トカゲのしっぽきり」見事と言うほかはない。

 ついに佐川国税庁長官(元理財局長)は、安倍首相から「定年だしね」「麻生財務大臣も、ソロソロ止めてもらいたいしね」。「そうだ麻生の責任と、押し付けよう」、と。一連の発言で、意図もあっさり、更迭された。

然も、「丁寧な説明をした」。「誠意ある回答だった」。あれだけよくやった、と、安倍や、麻生から誉められ、出世した張本人を、「説明に丁寧さを欠いた」、と言う理由で辞職に追いやった。然も懲罰までも付いている。この矛盾も、記者会見で、記者は誰も突っ込まない。残念な論理性を欠いた記者たち。

大阪理財管理局内から自殺者が出た。森友の張本人であろうが、その事の発表は隠している。遺書が残っているので、本当は読み上げてほしいが。個人情報として葬り去られるであろう。正義が気の毒にも敗れる共同体の仕組だ。漱石も「坊っちゃんで」で悩んでいた。日本の共同体の中身は今でも変わらない。

世の中、残念なことに、この様なことは日常茶飯事であるが、これまで見事で、あからさまなトカゲのしっぽ切りの教科書は、めったにお目に掛かれない。これを、下手なトカゲのしっぽ切り、と言う。これで平気な政治家と官僚の共同体は、どこまで悪の巣作りや、定石を作り、塗り重ね続けるのだろうか。この状況を打破できなければ日本は変われない。

<読書>

「うそつき」野坂暘子 新潮社

=夫・野坂昭如との53年=との副題が付いている。「夫婦なんて騙し合い」、とか何とか言いたいのであろうが。野坂暘子さんの文章は実に上手い。実に昭如の文体とよく似ている。これこそ、騙し合った結果なんだろう。「気が小さい、気が弱い、ついでに妬み、嫉み、これが僕のキャチコピー。努力、忍耐、根性は似合わない。何時か人生のどこかでつじつまが合えばいい」と。酒でごまかしてきた。黒いメガネは隠れ蓑。夢だけは追っかけていた。と言う。いい夫婦であった。羨ましい。

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