読書は思考の扉
2/5の毎日新聞の社説に載っていた話。ボケ爺になれば、学校へ行く勇気もないので、図書館でひたすら新しい情報を探す。しかし、小学生や、中学生が、学校の勉強以外で、本を読んで目覚めるとは、実に羨ましい。ボケ爺の幼少のころの、裏山で遊んでいた野生派とは違っている。ボケ爺の小学校時代、図書館などあっただろうか?
第61回読書コンクールで、中学生の総理大臣賞は、「身近な雑草のゆかいな生きかた」筑摩書房を読んで、「足元にあった愉快な世界」と、登下校が楽しくなった感想文だったそうだ。身近の変化を観察する、そんな「思考の扉」が開いたのだから、凄い。
450万人の応募、小学生は255万人、と言う。読書活動は公立学校で、小学校で、96%、中学校で、88%、と言う多さだ。将来が楽しみだ。 <読書> 「知の巨人」佐藤雅美 角川書店 =荻生徂徠伝=となっている。市井の時代小説を書く人だとの印象だった。が、この種の伝記は難しい。朱子学から、儒学、論語へとの過程で、中国賢人のほとんどの書物を読み熟した荻生徂徠の作品を、更に読み込むのは作家の意気ごみ、は凄い。徳川吉宗の裏のブレーンとして、この時代の治政を下支えした。
綱吉時代、柳沢吉保の庇護の下、沢山の学者(2~300人)を輩出した、「元禄ルネッサンス」の江戸文化(文明)が基礎となり、今日の日本の知性が生まれた。つまり、明治維新の思考力の基礎だ。中国漢文を読み解く辞書まで作ったのだから、多くの智者、賢者の大物がいた江戸時代は凄い。仁斎、徂徠、宣長の学力は凄い。この一冊で、中国知見、日本語の翻訳など、多くの事が学べる。
これからの結論は、日本は再び鎖国(知識以外)が必要だ。ガラパゴスよ!再び。
| 固定リンク
コメント