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2015年11月30日 (月)

一日読書三昧

 マラッカから自宅まで、約12時間で帰国、昼間のフライトで、そんなに、疲れは無かった。日曜日は十分な息抜きを試みるために、一日、読書三昧だ。

 意識して、平凡な日常を描いた作品の一端を知るために選択してみた。言える事は、平凡も結構なオブジェとなる。が、並の感性では描けない。又、美文でなければ、読者は飽きる。

「ひとり日和」青山七恵 河出書房新社

何でもない日常の中の世界、事件性もなし。退屈する日常の光景を、きめ細かく語る。

でいながら、飽きる事も無く読ませる。不思議な作品。芥川賞作品だ。

「須賀敦子の方へ」松山巌 新潮社

須賀敦子は、翻訳から仕事を始め、海外を拠点に、小説を始めた人である。誰もが言うことは、美しい、美文家である、と。小説なのか、エッセイなのか?実に平凡な風景なのだが、奥は深い。本作品の基本的な流れは、須賀敦子の人物像を実証する所になる。しかし、実に不思議な伝記集である。作品が生まれた背景や、育ち。特に、カトリック宗教から受けた哲学が、背後になるのでは、と、思われる。それにしても、ここまで魅了する伝記は無い。

「夕べの雲」庄野潤三 講談社文芸文庫

いやはやこれが家族小説だ、と思えるが。日常の家族の会話と、その周辺の風景と、平凡な出来事を、描き、読者を飽きさせる事無く綴ることに、違和感が無い。短編の集合ではあるが、結構、生き生きと繋がって行く。須賀敦子が、イタリア語に訳した理由が分かる気がする。この作者を含めて、須賀敦子、青山七恵、と続く。ボケ爺も描いてみたくなった。

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