植物はクローン
霧雨の中、散歩。森のテラスは、須賀敦子の「ミラノ 霧の風景」を思わせる。そこに、「カランコエ」を自由にお持ち帰りください。と、葉っぱが置かれている。その葉っぱの外周に多くの針が突き出しているように見える。一見、針と思えるのだが、よく見れば葉っぱの原型をした小さな、小さな葉っぱの子供である。 そこに、説明文が、親切にも置かれている。「この葉っぱの子どもは、大きくなり、やがて一本に独立します、可愛がって育てください。可愛いですよ」、と。 そう言えば、親父は、椿類や、伊吹、ツツジなど、枝を切って挿し木で、株を増やしていた。植物は、クローンで増やすことが出来るのだ。それで、植物の世界は、異変が起きる事はあるのだろうか?我が家の庭には、親父が育てたクローンの株が植えられている。 確かに、虫(病原菌)が付くと、その種類の木々は、一斉にやられてしまう。病原菌に弱いのか?しかし、我が家の木々だけではなく、近所の同じ種類も、犯される。クローンだから、とは言えない。ここが動物との大きな違いである。植物の不思議に、期待する。 森のテラスの近所から、ピアノの練習が始まった。雨が強くなって来た。 <読書> 「吉原手引書」松井今朝子 幻冬舎文庫 花魁の「葛城」の恋の本気度からくる事件の本質を追うミステリーである。且つ、直木賞作品である。大胆な表現と、吉原の仕組みなどが良く分かる。さて、直木賞とは?
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