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2015年6月23日 (火)

珠海市のレストランで

 先週は珠海市に居た。中の上程度のレストランで面白い光景を眺めた。7名ほどの若い女性どもが、我々の隣のテーブルを囲んだ。これはうるさくなると、と現地の者も、顔をしかめた。が、何時まで経っても静かである。

 それもそのはず、全員がスマホをいじっている。何時までもいじっている。勿論、料理の注文はしていた。料理も運ばれてくる。黙々と食べ、黙々とスマホを操作している。遠いテーブルでは、年取った親父どもが、大声を発している。その隣は、おば様族だ。当然、喧嘩しているようなにぎやかさだ。

 日本の電車の中は、スマホと格闘している人が、半数以上で、真に必要な連絡は、1割程度。残りは、どうでも良いご機嫌伺いのSNS、ゲーム、買い物、レストランさがし、有名人のゴシップさがし、等の情報収集。

 信州大の学長の入学式の「スマホを止めますか?信州大を止めますか?」の名セリフを思い出した。

大家壮一の「一億総白痴化」や、漱石の「私の個人主義」を思い出す。漱石は、文明が進化すれば、「人を幸せにしない」。文明は、「自由と競争」を作る。経済効率を優先して、無駄が嫌われる。民主主義が進めは、価値観の多様化は、「画一化」される。デファクトされる情報であり、それが現在のスマホが促進させる。だから「自己本位」に至る。

<読書>

「場末の文体論」小田嶋隆 日経BP

純粋のコラムである。長文のコラムである。ニヒルなコラムである。個性むき出しのコラムである。文体論と、なっているが、何が「文体論」か、解らなかった。「場末」であることは理解できる。日本の「堕落の大衆化」を皮肉っているからだ。

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