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2014年2月25日 (火)

現在の市民の苦悩を表現には?

 今起きている社会現象との戦いを表現するには、過去にタイムスリップさせる事が無難である、と言う人々が居る。山本周五郎であり、森鴎外であり、池波正太郎あり、吉村昭と同世代の藤沢周平である。ボケ爺、特に周平が好きだ。

 吉村と藤沢は、よく似ている。兄妹が多く貧乏である。周平の名前は、留治である。結核で、ろっ骨を取り除く病気から這い上がっている。人生の「負け犬」、「脱落者」としても自覚の上で、裏道を影のごとく歩んでいた。このところがボケ爺の心の魂をくすぐるのである。ボケ爺は、3回、もっとか?挫折、脱落して、負け犬として逃げ出している。周平の作品のいたるところに現れる。

市ヶ谷の釣堀荒らす冬カモメ

渡り鳥東京嫌だと仲間なし

左マスク美人に気もそぞろ

松の枝雪に潰れし悔しかろ

松林雪に折れし者ありて

庭植えのシュクラメンに雪なだれ

ボタ行に足取られしは歳のせい

へっぴり腰雪よのけのけ老人通る

<読書>

「藤沢周平伝」笹沢信 白水社

実に適格な伝記だと思う。いくつかの周平作品説を読んできたが、人物に焦点を当てているのは少なかった。心にしみる秀作だ。

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2014年2月23日 (日)

心の力

 2週間ほど前に、民放TVの報道特集で、小学生(12歳、6年生)の俳句集が話題になっている、と。苛めに合い、休学して、自然に向かい合って、感性を慈しみ、俳句が唯一の自己表現とし、非凡な創造力を培った。小林凛(小林一茶に因んだ俳号)がその人である。「心の力」である、ボケ爺は思う。

 「心の力」姜尚中(カン・サンジュン)集英社新書 「悩む力」「続、悩む力」の続きだ。「続、こころ」の自作小説を添えて、今が、こころの時代である、と言う。「こころ」は夏目漱石の作品である。これと、トーマス・マンの「魔の山」とを対比しながら、「こころ」の在り方を分析、展開している。

 現在は、生きづらい。体制に従順(自我を殺せ)を求められ、合理性、生産性を追求され、考える時間も奪われている。代替の人生を奪われる。物欲が唯一の価値基準となっている。

 同時に、安倍首相の行っている政策は、1930年代への回帰である。第二次太平洋戦争前の、戦争ありきの状況に、酷似している。あの時の「息苦しさ」がよみがえってきている。こんな考えは、世界中から総スカンだ。

 心の力は、悩む時間を取り戻すことだ、と言う。未来を語れる青春時代を持つべきだ。人生をやり直しても良いであろう。その為に、「先生」を持とう。「凡庸」に生きよう。「悩む」時間を持とう。「理性の前に愛情を思う」心を育てよう、と。

 親兄妹や、友人や、教師や、先輩などの話が唯一、過去に「存在」していた。人は一人では生られない。関わりの中で生きてゆく。心は人から育てられる。「過去の自分を見直してみよう」。自分の特徴(得意)を生かした生き方にする為に。

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2014年2月22日 (土)

残雪残る悲しさ

 寒い一週間であった。記録的な積雪のボタ雪は、なかなか解けない。同じように、経済は本当に上向いたのであろうか?安倍首相に言わされている感がする。政府の広報の搾取が上手い。

GDPの2.6%予想の半分以下の上昇にとどまっている。貿易赤字は、益々膨らんでいる。タクシー、洗濯屋、理髪店、は2月に入って、悲鳴を上げていると言われている。通常は期末を迎えて、彼らは駆け込み需要があるのだが?

一方、政府は、経済成長戦略の策定は、どんどん遅らせて、軍事強化につながる憲法改正を急いでいる。安倍政権は、この先、短命と見込んで、残雪の融けない間に「軍国化」だけは優先したいと、悲愴な感がする。1930年代に逆戻りだ。NHK会長の発言も然り、国会議員も然り、「個人発言だった」、と弁明すれば済まされる、許される社会は、成り立つのだろうか?超保守化の道、恐ろしや。

話題が無いからか知れないが、ソチ・オリンピックの異常な報道は狂っているとしか言えない。特に、NHKはひどい。金有望視される人々をいじめているとしか言いようのない。思いやりのない、人間味に欠ける、デリカシーの無い質問が続いている。悲しい日本人の末路?

椋鳥が梅に群がる寒さかな

椋鳥が実篤公園騒がしい

ボタ雪に騒ぐ椋鳥無邪気成り

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2014年2月20日 (木)

日本の技術力は?

 ボケ爺は劣等生だが、技術家である。日本の製品が他国に負けることに腹が煮えくり返る。何故、半導体産業は、家庭電化は、ICT商品は、世界から大幅に後塵を拝することになってしまったのだろうか?自動車はソコソコやれている。

 造船、鉄鋼、化学部品、それ以前からである。それぞれの業界で理由は様々だろうが、一口に言えることは、「苦しい時に逃げてしまった」。競争にガンバレなかった、と要約できる。苦しさは業界でそれぞれ違っていたが。「ゆでガエル」と言うことではない。皆が無責任になったからだ。企業だけではない、「官僚の戦略の無責任さ」も大いに関係する。負けることには理由がある。だが、「反省が無い」。日本人の悪い癖だ。

 家庭製品事業でも、いろいろ独創的な製品が海外で起きている。何も韓国勢に負けているだけではない。「韓国製品に独創性は無い」、二番手戦略で、投資力に負けているのだ。台湾はSCM(ファウンドリー)に独創性を有している。

 小林善光・三菱ケミカルHD社長は、強く主張する。日本を復活させるためには、「サイエンス」だ。サイエンスの感動無くして、独創的な技術は生まれない、と。素材の革新無くして、技術の未来はない、と。技術もサイエンスだ。基礎科学「サイエンス」の教育の充実を図ることに尽きる。とボケ爺は叫び続けている。

<読書>

「元素戦略」中山智弘 ダイヤモンド社

元素戦略とは、代替、原料、循環、規制、新機能、であろう。特に、レアメタル戦争では日本はキツイ。計測器の発展、シミュレーションでのスーパーコンピュータの威力が必要だ。①磁石材、②ITOの代替、③タングステン、④セリウム、⑤リチウム、⑥マグネシウム合金、⑦水構造材料(モンスター細野P) 等が、重要か。

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2014年2月17日 (月)

シェールガス、オイルで将来は?

 シェールオイルで、アメリカは経済成長をしている。製造業や消費が良い訳ではない。カナダは、シェールガスで、活気が戻っていると言う。日本やロシアにも、シェールガスが眠っているらしい。これらの掘削が旨く行けば、想像を絶するような化石燃料が眠っていることになる。CO2が問題になるとか?原子力発電は本当に必要なのか?原子力は、基本は戦争の脅威に使いたいだけだろうか?自然エネルギーは?自然エネルギーでも、日本は偏見がある。世界では風力発電だが、太陽電池と騒ぐ。

 将来の社会を考える上で、見方によっては、随分と方針が変わるだろう。180度ほどの違いがある。そんな「議論は日本には無い」。どうしてだろうか?日本は議論を嫌う。そこに、創造性は生まれない。それとも、ぬるま湯の中でボケてしまっている、と言うのか?この点が、世界から置き去りにされる所以である。ボケ爺ですら気になるのに。

<読書>

「ものを考える人」渡部昇一 三笠書房

渡部氏の主張は、解説の必要は無い。明確だ。知的生活が出来なければ日本は滅ぶ、と。知的とは、考える為に、他人の意見を聞く、こと。議論することである、と言う。

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2014年2月16日 (日)

米実業界の禅

 スティーブ・ジョブスの禅思考は有名だ。学生時代から意識していたと言われている。ジョブスは、禅思想は、発想の「直観力」に大いに貢献したと言うことだ。その禅寺はロスアルトスにある。そのおかげか、アップルを創立した。発想の源を禅に求めた。禅的「無」は直感力を身に着けることは間違いなし。ボケ爺が保障する。とは、あてにならない。

 一方、「癒しに効果」があるとも言う。ジョブスは「ビジネスは人間性を失う」。競争社会の結果であるが。人間性を見直すには「禅」がいい、と。アメリカの本屋で「ZEN」の本は多い。さて日本人は如何か?「居酒屋禅」が多いように思えるのだが。

 グーグルやヤフーも社員教育に「禅=瞑想」講座を設けていると言う。但し、禅を仏教として捉えていない。宗教の自由主義は崩さない。シカゴにもあると言う。座禅して瞑想する時間が、ストレスの解消になるなら、ボケ爺も始めようか?否、寝る前に布団の中で瞑想(迷走)している、それでもいいや。この歳で、今さらジョブスになれる訳でもなし。諦めるのも「ZEN」だ!

<読書>

「不要家族」土屋賢二 文春文庫

こんな文章にあこがれている。何度も真似を試みたが、難しい。何故か、哲学的主題と、論理学を縦横に駆使して、且、ユーモアを兼ね備えている。お茶女の学生に人気があり、いつも満員であるらしい。笑っているうちに、論理も、哲学も、忘れてしまうのが欠点である。「信じる」「報われる」恨み」「努力」「責任」「義務」「権利」「不合理「不条理」などが取り上げられ、繰り返される。

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2014年2月15日 (土)

雲上の苦しみ

 関東一円が大雪に見舞われた。飛行機は飛び立ち、成田上空から房総半島を見渡せる。一面雪景色だ。それを過ぎると、雲の上だ。積雪の富士の山が雲を突き刺して、覗いている。奇妙だ。綿雲は、何時までも、どこまでも続く。日本を離れても続く。一体どこまで征服しているのか。雲の形は変わらない、否、変えない。3時間以上は続いている。雲上の人とはこのことを言うのだろう。

 雲上で考える。ボケ爺の本当にやりたいことは何だろうか?このままでいいのだろうか?やり残していることはあるのだろうか?なんでこんな人生を送ってしまったのだろうか?いつ死ねるのだろうか?ヒネクレ者がいつまでも生きていてはいけないのだ。

 など考えている内に、眠ってしまった。凡人だ。雲上の静かなフライトが、悪いことを思い出させる。ボケ爺は、いよいよ人生の終焉を迎えている。どんな始末を着けられるのやら。ヤレ、ヤレ、とため息だけの人生。

<読書>

「比翼」泡坂妻夫 光文社

著者はミステリー作家にして奇術師と言われているのか?「種も仕掛けも、あります。」と、帯に描かれている。短編集の集合だが、いずれも、起こりそうで起こらない、あるいは起こる。だが人生、なんでもありか?と思わせる。不思議な世界に連れってくれる。

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2014年2月 9日 (日)

「中川一政」

 ボケ爺は、変り者である。ヒネクレ者である。誰もが認める?自分では自覚していない。自分だけは真面目だ、と思っている。自覚もしている。そんな意味で、「中川一政」も同じ、だと思える。

 「腹の虫」中川一政 中公文庫を読む。日経の「わたしの経歴書」に記載された自伝である。文庫本で、160ページ程度だが、一週間もかかってしまった。中身が濃いい。自説の教訓が多く、納得しながら読む。「私の処世も仕事も腹の虫のなせる業だ」と言い切る。

「人は感動を感じて生きる」、だから、自分が感動を受けない絵は腐っている、とも。中川一政は画家である。奇想天外な絵を描く。だがすべては生きている。師を持たない画家である。独学の画家である。中央会院にも距離を置く。ボケ爺は真鶴まで追っかける。ゴッホや、セザンヌを独自で学ぶ。

 ボケ爺は、ピカソ、クレー、ミレー、三岸節子、林武、織田広喜、も好きなのだが。「腹の虫」を読んで、驚いた。文章、履歴書の書き方まで、ハチャメチャである。しかしそれが、かえって迫力がある。すごみのある文体となって伝わる。絵画の表現とよく似て、生き続けている。何故だ。驚きだ。感銘だ。

 ボケ爺は、土屋賢二(哲学者)のユーモアのある論理が好きだったが、ここに又一人先生が現れた。絵画だけでなく、文体も、中川一政は、ボケ爺の師となった。

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2014年2月 8日 (土)

雪国だ!

 今日は、どうしても会社(都心)に行かなければならない。ボケ爺、もの好きである。粉雪が激しく降り続く。早くも、電車は遅れている。昨日から降ると言うことで昨夜は、出張を早めに切り上げてきて助かったと思いきや。

 今でも学生時代を思い出す。420日ごろだったか、大雪(20cm以上)に当たり、下宿先の初台から新宿まで歩いたこと。その時はボタ雪で、翌日には、融けてきた。だが、今日の粉雪は、融けるまで、しばらくかかるだろう。

雪見酒我が家の風呂で我慢し

メジロたち雪かぶった梅花哀れなり

雪の中子犬は抱かれ震えてる

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2014年2月 6日 (木)

更に寒く、冷え込む

 今日は、岡山へ、岡山大で、研究課題の議論。バカなボケ爺には、キツイ。しかも、化学、逃げ回っていた学科だ。それにしても、まだ学生の登校が多い。国立だからか。終わってみれば、一面雪景色。バスを待つこと、15分。駅まで渋滞で、時間がかかる。案の定、交差点で交通事故だ。バイクと小型トラック、珍しい雪とは言え迷惑なことだ。2℃と言う。

 京都に帰ってくると、新幹線出口(八条口、烏丸通り)には、3本の常緑樹の大木が鎮座している。暗いにもかかわらず、小鳥が泣きじゃくり、大騒音である。京都料理には、山椒粉がよく合う。無形文化財の日本食「和」の珍味だ。

一振りで、豊かな香りの風味を、

二振りで、程よい刺激が楽しめ、

三振りで、突き抜ける痺れが、京美の風情がでる。

<読書>

「鳴動の徴」上田秀人 徳間文庫

どんでん返しのサスペンスは、さすがだ。一気に読める。生き抜きにドーゾ。

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2014年2月 5日 (水)

イヤー、寒い

 昨日、4日は茅野市にある、諏訪理科大に出かけた。午前は晴れていたが、寒い。タクシーが来なくて、20分も待たされた。芯から凍った。先生との議論で興奮して、やっと元に戻ったが、雪が降り始める。

 塩山から、大月での雪は激しくなった。八王子を出てからは、大降りになって来た。東京の雪は風情があると思いきや、あずさ号は急ブレーキだ。雪か?と思いきや、小金井で人身事故だと言う。1時間20分の遅れだ。

 次の日(今日)は、豊橋技科大への出張だ。朝が早い。東京は、雪や寒波に弱い。よって、今日中に、豊橋へ。当たりだった。新幹線は遅れていた。その後、奈良の企業へ行ったが、帰りが厳しい。底冷えがする。明日はもっと寒くなる、と言う。寒い京都に8時にチェックイン。寒すぎて食事の出かける元気が無い。夕食は抜きだ。ホテルのカップ麺、とビールで済ます。恐ろしや、明日の朝、京都はマイナス4度だと言う。年寄りにはキツイ!

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2014年2月 2日 (日)

STAP細胞

 「STAP細胞」のニュースを聞いて、鳥肌が立ってしまった。技術家のボケ爺、生きていてよかった。何故なら、サイエンス(科学の根本)に忠実なアプローチに先ずは、驚き、素晴らしいと思ったのだ。しかも若くて、科学(サイエンス)の本質をしっかりと、説明されていた。

 科学の根本は「現象」をしっかりと捕まえる事が、第一歩だ。小保方さんは、「次の現象を捕まえて、100年をかけて本質を解明していきたい」、と。この理論の展開は、京大の物理学の大御所、「武谷三男」教授の「三段階理論」だからだ。現象の本質が科学、と言われ、現象の実用化を技術、と言う。

 iPS細胞は、どちらかと言えば、遺伝子で遺伝子操作する、と言う技術論となっているが、STAP細胞は、細胞生物論の根源へと進むこととなる。ダーウィンの進化論の解明につながる生物のメカニズムまで遡るからだ。21世になって、やっと生物の誕生のメカニズムが解明できる恐ろしい発見だ。素晴らしい。

 ニュースは、一様に驚くべき発見だ、さて、実用化まで、まだ一歩、とかのコメントを付けるが、実用化なではない。サイエンスの根源の本質課題なのだ。やはり、自由な発想と共に、基本に忠実性に、に女神がほほ笑んだのだろう。「何故」の連発をしながら現象を眺め続ける。彼女は言う、「努力」と言う素晴らしい宝を持っている、と。

 この研究に、特別の設備投資と、支援が必要だ。海外からの研究者を招聘したい。政府は早々に支援金を出すべきだが。

<読書>

「自然科学概論、1、2、3巻」 武谷三男 勁草書房

弁証法である。45年ほど前に読んだ。合計1000ページほどである。科学者、技術者は、是非読むべき。現象、実体、本質の理解を。

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2014年2月 1日 (土)

1月は瞬間に過ぎた

 1月はいぬ、と言うらしい。例年1月末には、Nano Tech Showが行われる。そこで、開発している新材料のブースを持った。多分、知名度が無いし、ブースの位置も悪くて、多分暇だろう。だから、他社の展示を見学できる余裕があるだろう、と思っていた。

 ところがおっとどっこい、蓋を開ければ、忙しい。毎日立ちっぱなしで、足がパンパン。声は嗄れる。疲れた。以外に、新材料に飢えているのだと思う。が話を聞くと、勇気が無い言葉が多い。挑戦が出来ないようだ。これが日本の実情か?

 一方、海外からの訪問者は、相変わらず元気だし、多い。この展示会は世界から見て有名らしい。我がブースにも30人ほど訪れてくれた。世界は狭い、と思う。特にヨーロッパが、基礎科学に根強い強さ、と持続力がある。日本も学ばなければ、と思う。ベルギー、ドイツ、カナダ、中国、と関係を結べることが出来た。今回の展示で、多くの事を学べた。この歳でいい経験が増えた。年寄りバンザイ!年寄りの疲れは吹っ飛んだ。久しぶりの感激だ。

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