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2013年10月26日 (土)

愚衆の養成場

 天野祐吉氏が亡くなった。鋭い感性で、大衆の世を適格な批判であり、辛辣であったが、適格で、鋭い切り口であった。オシイ人がなくなった。若干80歳である。残念!そして合掌!日本大衆が愚衆化することに、特に憂いをなしていた。

 ボケ爺は、今週は忙しく、毎日、通勤電車で、もまれる時間帯で出勤だった。そこで分かったことは、次のような愚衆化の現象である。

1) 満員電車=思考力を無くす:座っている人は大半が居眠り。立っている人達は一発触発。頭の中は、隣の人の挙動に敵対心の思考だけ。適心の養成場である。職場でまともな議論が出来るのか?飲み屋で愚痴るだけ。

2) 新幹線=人の感覚を無くす:車窓を楽しむことは出来ない。四季の移り変わり、風景の美しさを感知できない。人体感が衰える。夕刻の社内では、サラリーマンが7割、その半数以上が、アルコールを飲み、居眠りでいびき、か、大声で駄弁り、隣人への配慮を無くする人間性欠如の養成場である。

3) スマホ=夢を無くす:夢を見られなくなっている。将来を考えるより、この一瞬を大切で、仲間外れの恐怖に追われている。暇つぶしのゲーム。どうでもいい情報を知って脳が満杯。未来の夢を語れない。

<読書>

「小林一茶」青木美智男 岩波新書

つくづく一茶は変人である。ボケ爺も負ける。一方多才である。「荒凡夫」「娑婆塞」「無垢人」「反骨と滑稽」の人物像が、ボケ爺は好きだ。一茶を過去に読む。「藤沢周平「一茶」」「田辺聖子「ひねくれ一茶」」「金子兜太「荒凡夫 一茶」」だけである。

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コメント

一茶サマ
晩婚の変な俳人にお聞きしたいです
すずめの子の私には馬が怖いのか優しいのか・・・解りません
瘦せ蛙に応援をお願い致します

投稿: 相棒 | 2013年10月27日 (日) 20時15分

相棒>
さて、禅問答でしょうが、ボケ爺には難しすぎます。
双方に、良さがあって、可愛さがあり、受け容れる?
スズメと馬は、利害が無ければ双方無視できる?
最後は、馬の耳に念仏、がよさそうですが。

投稿: ボケ爺 | 2013年10月28日 (月) 12時53分

痩せ蛙 負けるな一茶 此処にあり

雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る

初心は 可笑しいですね 

投稿: 相棒 | 2013年10月30日 (水) 21時13分

相棒>
ハイ、率直な、他意のない、ヒネクレ一茶の句ですね。
人には、二面性を持っているように思えます。
素直さと、ヒネクレさ、と。
ボケ爺のは、邪念が多すぎるために、素直さが喪失。
悲しい人間性です。

投稿: ボケ爺 | 2013年10月30日 (水) 22時06分

それに輪をかけて,些少なことを,さも大事のように騒ぎ立て,もっと大きなことを煙に巻いてしまう,マスゴミ.

調子に乗って,反**と騒ぎ,論理的な冷静な判断,議論を行えない雰囲気を作ってしまう.

結果として,冷静な議論はできず,声の大きな人の意見だけが,あたかも合意されたかのように通る. 

そういう状況では,衆愚になるのもやむを得ないように感じます.

投稿: 憂国人 | 2013年11月 6日 (水) 15時03分

憂国人>
ウッカリ、マスコミの件の事を抜かしていました。
彼らは、はやし立てて、新聞、雑誌が売れればいいのですから、まともな論評はしていません。
嘆かわしくも。

投稿: ボケ爺 | 2013年11月 6日 (水) 17時52分

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