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2012年9月12日 (水)

シャープのジレンマ

シャープがLCDパネル、そのテレビ事業、等で、経営的に、苦境に立たされている。韓国勢の強さは一つの原因ではある。経営としては、やはり、かじ取りを間違えた事とになる?偉そうには言えないが、日本の弱電メーカの誤りと、相似だと思う。(「過剰品質」へのこだわり、と、「世界競争」の市場予測の誤り)

 一言で言えば、「おごれるもの久しからずや」の平家物語の冒頭の言葉である。①テレビの画質に絶対的な自身があった。更に技術を極めようと、高画質にこだわって原価低減を怠った。「品質さえ良ければ」売れる、と。顧客の要望とは違っていた。②パネルの大型化に、過剰の投資をしてしまった。富裕層向けの大型パネルでの競争は事実であったが、市場の中心は、中型パネルで良かったのだ。過剰投資が、経営を悪化させてしまった。(日産自動車の時と同じような、不況構造である) 

 シャープのもう一つの「奢り」による誤りは、アップルの携帯パネルの供給に頼り過ぎた事だ。アップルのスマホの50%ほどを請け負っていた。だが、iPhoneは、市場で伸びなかった。サムスンに阻まれたからだ。これも過剰投資であった。iPadのパネルであったら良かったのだが。

 経営の難しさは、一度成功すると、次世代への切り替えがなかなか、踏み切れない。代表的な「イノベーションジレンマ」は、HDD(磁気ディスク)の世界に見られる。世代ごと(20“、12”、9“、5,5”、3,5“、2,5”・・・)にトッププレーヤが入れ替わって来た。トップになった途端に、次の「新技術の一手」への決断が遅れる。(HDDは栄枯盛衰の代表であった)

 シャープは、「集中と選択」で、98年に、LCDパネル、その液晶テレビに集中する、として、成功を収めた。さて経営再生への次の「集中と選択」は、何を選択するのだろうか? それともホウハイ(台湾企業)に、経営を委ねることとなるのだろうか? ボケ爺の見解からすれば、「基盤技術を失った」縮小均衡には明日は無い。

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