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2008年7月10日 (木)

いらだつ社会

暗い先行き、ここのところ特に、暗いニュースが多い。この先どうなっていくのだろうかと、不安になっていく。

 失われた年金、年金運用で、5兆円以上の損失があるらしい。高齢者医療問題では、保障が切り捨てられていく。介護資格も切り下げられていく。原油高、原料高、食料高騰、など、インフレがじわじわと押し寄せている。消費税も、公費削減の前に、上げよう、と言う。その他の税も高騰するらしい。食品偽装は日常茶飯事、うなぎ、高級牛、鶏肉、など、産地偽装、使いまわし、期限偽装。このようなことはモットモット、行われている。見つかったら怪我であると言う。教職員採用にも、不正がある。ただでさえ、教員の自覚のない人が多い中、教員としての資格のないヒトなど、教育に熱心にはならないであろう。だから子供がぐれる。無責任で、憂さ晴らしのようである。

 最近の本の装丁は、どうしてアニメ化するのか、思想らしき正当な本が出てこない。文章も、メール的なアニメ的なものがベストセラーとなる。出版量が多すぎる。とにかく当たれば儲けモノ、である。「共同性の危機」である。日本は、思想や、理論に恵を払う事をしない。だから社会構想力が劣っている。議論の場がない。軽きに流される。

 近年は、「自由」を勝ち取った。その生かし方が分からないまま、市場主義、つまり「競争社会」競争に勝たなければ、居心地が悪い。企業も、効率、失敗を許さない。生きにくい。皆がそれに、「イラついている」であろう。

 韓国の友達が、韓国事情を、「食べ物の辛さが強くなってきた。昔は、味噌汁に唐辛子を入れることは無かった。皆がいらだっている、から辛くなるのだ。」と断定する。この歳になって、ボケ爺も、苛立ちが絶えないし、息苦しい。

<読書>

「悩む力」羹尚中 集英社新書

「ヒトの心は悩みの海よ」そんな海にまどろんでいる。人間悩める事はありがたい。モット悩むべきである。「自由と競争」の世の中、「孤独」である。自我と向き合わずして生きられない。ウェーバーも、漱石も、時代を超えて、悩み続けたい。悩まずして、逃避している。だから、幼稚な犯罪が続く。

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