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2007年8月17日 (金)

経済はまだまだ不安定、都市国家社会の始まり

 アメリカ発、一週間の株価下落で、世界が震撼している。アメリカの悩みは、深刻である。その影響は、世界中に及ぼすであろう。日本も、「緩やかな回復が定着」は「再び不安や情勢、引き続き調整が必要」に変わるであろう。直接の原因は住宅ローンの焦げ付きであるが、その源は、都市格差の中に潜む社会構造による。

 アメリカは、何時の時代も悩みを持っている。社会構造の変化を率先して引き受けているからであろう。景気拡大はまだら模様と言うことである。アメリカが早かったが、全世界に及んでいる「都市国家」が進行しているからである。もはや国単位ではなくなっている。イギリスの景気回復は、ロンドン市で象徴される。アイスランドの一人当たりのGNPは日本を越している。それはダブリン市からである。中国経済は香港、上海氏からである。

 アメリカは、知識労働、或いは、知識産業化、あえて言うなら、クリエーティブ・クラスの都市が伸び、クリエーティブでない労働者はその都市から締め出されている。そんな都市国家の土地の値段は急激で、簡単には買えない。たとえば、テキサスの片田舎であった、オースティンは、今はハイテク、クリエーティブ・クラスの集合する大都市となった。土地の値段は、ここ5年で3倍以上に高騰している。

 知識産業は「都市国家」に依存する。片田舎でノンビリしていては、知識の変化についていけないからである。「大学を中心とした都市国家」が伸びる。それにも変化が起きていると言う。アメリカは外国人にグリーンカードの発行を渋っているからである。海外からの優秀な頭脳が輸入できなくなっている。所謂、外国人の頭脳に頼っていた国が今や、頭脳のUターンの憂き目と、学生の流入がなくなっていることによる。そこにアメリカと言う国の深刻さがある。

 日本の地域格差が非難されているが、都市国家が進行している世界情勢の中、これを先取り、受け入れて、日本も「都市国家単位」での「国お越し」を進めなければならない。東京都は、金融、知識産業都市として集中を、名古屋は、モノづくり都市国家、大阪は京阪市と改めて、バイオ、医療産業都市国家、とかに集中、変身しなければグローバルでは生きていけない。そうしないと益々、地域格差が生まれてしまう。それを実現するために、海外から頭脳を輸入しなければならない。日本であり余るポスドクは海外で腕を磨き、Uターンをする。こんな「頭脳循環」がなければ、21世紀の日本の明日はない。

<読書>

「クリエーティブ・クラスの世紀」リチャード・フロリダ ダイヤモンド社

アメリカの悩みを分かりやすく解説されている。日本はここまで来ていないが、早く手を打たなければ、21世紀は、負け国家となる。

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