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2006年5月22日 (月)

場の空気を読む

 人間には「場の空間を読む」驚くべき能力がある、と言うのは脳科学者、茂木健一郎である。

今日、携帯電話や、インターネットが私たちの生活スタイルに及ぼす影響は益々大きなものになっている、と議論がなされている。若者の犯罪の増加、親子のトラブルなど、現在社会のひずみは全て、このITの発展によるとの非難が噴出している。本当にそうなのだろうか。

携帯電話、ウェブの発展で、場所や時間の制限を越えて、且つ、自由に意識や、知識を活用している。メールなどは世界と言う場を、時間差なく、複数の人、場所を結びつけてしまう。昔と比べれば、格段に多い会話をして活動している。

このような変化は、当然、脳の働きに何らかの刺激か、変化が起こっていることと思う。脳内では、場所、時間を越えた情報の処理をしなければなりません、茂木健一郎博士は「場の空気」は複雑で豊かな物になっている、と、言う。

変化が急で付いていけないという批判があるが、茂木健一郎博士は、人間の脳はそんなやわなものではない、さらに発展すると言い切る。

その例として、モーツァルトその人であるという。複雑な文脈を引き受けて驚くべき創造性を発揮した。歌手は誰にするか、台本は何時出来るか、舞台装備は、王様の好みは?次から次に、現在人も顔負けの気配り「場の空気」を活用して創造性を操っていたのである。現在はモーツァルトのような能力が必要である。今、モーツァルト的活動の仕方を見直さなければならない、と思う。

<読書>

「容疑者Xの献身」東野圭吾 文芸春秋

偶然性でありながらも、それにか耐えながら、心を統制しながら、意識を制御しながら、自己を確立して、献身的な愛を育てていく。「場の空気」の活用である。

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