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2006年5月12日 (金)

市場原理主義とは

 ライブドアの騒ぎは一段落した。残すは、裁判で、真の問題点が議論されるだろう。単なる業績公開の不正の問題だけでなく、株価操作、資金調達のあり方などにメスが入ることを期待している。次は、村上ファンドの方法について問題が浮上している。株価操作で、ファンドに投資している人の利益のみを還元する、と言う事から、逸脱して、会社乗っ取りに近い操作を仕掛けてきている。

 これらは、市場原理主義の建前と言いながら、個人の名誉欲、権利欲、金持ち欲の全てを手に入れようとしているように思える。純粋な経済原理の追求とは思えない。人間のもっとも醜い、本性をむき出しにした行動のように思えてならない。果たして、これが市場原理主義の行き着く先なのだろうか。こんな人間の本性から、市場原理主義が捻じ曲げられて、無意味な規制が施されると、経済の発展の将来に汚点を残す事になるであろう。 

 村上ファンドの阪神株については、強欲な戦略でなく、経済のみの原理で考えて欲しいものである。

<読書>

「乱世を生きる、市場原理は嘘かも知れない」高橋治 集英社新書

勝ち組、負け組はなぜ生まれたのか、そんな社会は嘘の固まりか。どうして生きていったらいいのか分からなくなっている。だから、何をしても勝ちたくなる。すると泣ける人も出てくる。嘘で固めなくてはならない。

「蔓の端」乙川優三郎 講談社文庫

「貧乏」と、「不幸」とは違う、と言うテーマで人間の本性をえぐり出している重い課題を巧く描いている小説である。乙川優三郎の作品は、いずれも、重い小説であるが、人間の本性をえぐり出す表現の巧さは、この人を置いていない。時代小説ではあるが、現在の企業社会の、新本主義社会の中に現れる矛盾を描いている。

 以前に「むこうだんばら亭」を紹介したと思う。先のない人生を、行き場のなくなった男女を鋭く考察して描いている。

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