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2006年4月 5日 (水)

創造力が描き立てられる、憧れの本田宗一郎

 ホンダの車は好きではないが、本田宗一郎に憧れている。一生、プレーイングマネージャーである事が先ずすばらしい。技術家であり経営者である事を尊敬する。二輪車から、四輪車、ロボット、飛行機まで、人が乗る物は何でもやる、と言う無限の夢に向かって、確実に歩んでいる。当然、人間的魅力も尽きるところがないのであろう。

 二輪車のベストセラーとなった「カブ」には学生時代乗っていた。高回転により馬力を稼ぐ発想が面白い。一般論と全く逆の発想の技術の、(設計の)アプローチに学ぶ物があった。創造に行き詰った時、この発想で商品開発をした物が多々ある。

 修士の指導教官で、大恩師の航空工学の大家「佐貫亦男」が、日本で最初に、“本田宗一郎“伝を書かれた、絶版である。確か、中公新書ではなかったか、書庫をひっくり返せば贈呈書があるだろうが、今はかなわない。念のため、Googleで調べてみたが、著書一覧の中に入っていない。なぜ、佐貫亦男が本田宗一郎を知っているのか、ホンダの顧問をされていたからだ。「海外へ同行して、通訳代わり、機械の解説、きっと飛行機をやりたいために勉強もかねていたのではないか」、と言っておられた。著書の内容はほとんど覚えていない。執筆中に話を聞いていた。先ず、人間味についてエピソードをたっぷり聞かされた。この内容は何故か、著書の中には半部も入っていない。確かに書きにくい話が多かった。それと、イギリスでのレースで敗れた時、この原因は、機械精度で負けた。機械精度を上げるためには、部品加工する機械がよくなくてはならない。「ドイツの機械メーカーを今すぐ訪問して、買い付ける。メーカーを紹介してくれ」、と言うわけで、旅程を変更して、工作機械の買い付けに行って、その場で、発注した。佐貫先生は、その時の決断力と、費用の処理には、副社長の藤沢さんに任せきっていたことに驚かれたそうである。この後始末では、藤沢さんは、あくる日から銀行回りで大変に苦労されていた、とまで教えていただいた。

 本質の洞察力、大所高所の発想力は凄い、時代小説を愛読していたからだろう、と。人を引き付ける人間味がある。それは、喜怒哀楽、豪放磊落である事だ、と。現場での技術議論は、全員を巻き込んだ議論で納得がいくまで徹底していた、と言う。意外にも、絵とか書道とか、謡いとかも奥が深い、それがすべてに作用してよかった、との佐貫先生の解説であった。どこまで、真似ができるか、努力していく。

 絶対価値のホンダ開発コンセプトは、真に学ぶところが大きい。商品企画に参考になる。参考にすべきである。

<読書>

「日本のもの造り哲学」藤本隆宏 日本経済新聞社

日本の復活は、今後も「もの造り」を中心とするであろう。それでいいのかの反論は後にして、日本の強さは、「モジュラー型アーキテクチャー」と「擦り合わせ技術」だそうである。

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