2025年5月13日 (火)

老化細胞と生命

 生命の最小単位は「細胞」で、あらゆる仕組みが盛り込まれている、らしい。その一個の細胞から人体を構成するあらゆる機能細胞に分化する。分化してしまえば、後は老化が待っている。老化細胞が少しずつ増えて、やがて死に至る。今日、2つのことが分かってきた。

 一つは細胞内に存在しているミトコンドリアの働きで、活力の源であり細胞にエネルギーを湧き起こす。筋肉を動かす時にそのエネルギーを供給する。当然、頭脳の思考時にも寄与する。つまり、運動し、良く思考をすることが長生きの秘訣はと、間違っていない。 もう一点、老化細胞を復元するために、iPSを活用して老化細胞の場所に移植すれば入れ替わる。実用化が近いと言う。

 「失われた30年」、一種の社会の思考法の老化を取り戻すために、組織の老化した細胞部分を取り除く、エネルギーの供給は、小さなイノベーション、継続的にイノベーションのエネルギーを引き起こし、生産への活力を起こせば、日本は復元するだろう。次の老化組織細胞をふっとばそう

  • 年功序列、終身雇用、愛社主義(ゴマすり)の蔓延
  • みんなで渡れば怖くない、出る杭になるな。
  • 二番手戦略をいつまで続けるか。
  • 愛社精神の幻想からの脱出 
  • 政府支援・補助金に頼る企業の甘え
  • 悪しき談合・ゾンビ企業の多産
  • 隠蔽すればいい精神の除去

| | コメント (0)

2025年5月10日 (土)

論理的思考とは、に悩む日々

 日本は黒船が来ない限り考えることをしない人種だと「この国のかたち」に悩む。トランプ2.0の関税で、右往左往の滑稽さ。今日の政府の対応が、又、頼りない、「根本的に論理的思考がないからだ」と、最大の難問に悩む。そんな時に下記の著書に出会う。

<読書>『論理的思考とは何か』渡邊雅子 岩波新書 2024

結論から言えば、国ごとに「論理的思考法」は違っている、と言う。「論理学的思考法」はひとつではない-思考する目的を明確にその目的に合った思考法を選ぶ技術が必要、と言う。さらに国ごとに、その適用(作文=論文)違う。「教育の違いで起きる」。

 それが、①論理学、②レトリック、③科学、④哲学、である、と。それに論理を適用する必要な領域は、目的の価値に紐付けて4つの域の思考領域は「経済」「政治」「法技法」「社会」あり、それらの領域で、「4つの思考法を使い分けなければならない」、と、結ばれる。目からうろこが剥がれ落ちる。

 ボケ爺は、研究・技術領域で生きてきた。起承転結、弁証法(正反合)、原因から結論のアブダクション(仮説)による3段階論で、論文や成果発表をしていたが。

 著者は言う、アメリカは特に経済領域のレトリックであり=「効率的か否か」で決まる。日本は社会の論理領域で「感想文」的、と。社会の論理は「論証の形を取らない」。重視されるのは「社会の構成員」のレトリックは「共感されるか否かで論破される」。社会は多様性で、今日の世界毎に使い分けて論理思考の適用が必要らしい。

| | コメント (0)

2025年5月 8日 (木)

『文品-藤沢周平への旅』に思う

 <読書>『文品-藤沢周平への旅』後藤正治 中央公論新社 2025 を読み終えた。『文品』とは的を射た名題。ボケ爺は学生時代の大学革命闘争に参加していた時に読んだ「野間宏『暗い絵』」を読んで気に入り作品のほとんどを読んだ思い出がある。引く続き「藤沢周平」の『暗殺の年輪』『闇の歯車』『暁の光』の暗さに魅かれて、全作品の半分は読んだ。藤沢周平の作品には「こころ(人情)」がしみ込んでいる、と思っている。

 今著(後藤正治は作家だ)はその作家の目を通して一種の小説のような仕上がり。周平は自作品についてエッセイを書く。批評にも答えている。その(批評)は市井の人情も、上下族の友情も、悪を戒める熱情も、周平のエッセイの中にも表れる。

 著者はそのエッセイも読み込み、巧みな構想の道しるべとして活用。周平の良さ(長い年月の遍歴)の引き出し方が素晴らしい評論? 否、作家として第三者の解説をも借用した筋立てがしびれるノンフィクションのような作品に仕上がっている。これこそ「文品」と呻ってしまう。それに藤沢周平がよみがえった。 ボケ爺の「残日録」を書き残したいが文才がない。

| | コメント (0)

2025年5月 7日 (水)

コーヒーはいつ迄楽しめるのか?

 昨日は小雨の降る長雨で、朝散歩は止めて一日のんびりと読書をして過ごした。結果、3軒のカフェをはしごしてしまった。だが、どのカフェ店舗のコーヒーも高くなっている。今年の正月明けと比べて約5割高だった。噂で気にしていたのだが。これでは、気安く飲めない。残念な時代になった。今のまま異常気象の温暖化、と労働力不足ではきっと庶民は飲めない高級嗜好品となるであろう。

<読書>『狸穴あいあい坂』諸田玲子 集英社 2007

ムジナがもたらす事件の発端か、恋の縁結びか。麻布狸穴町で起きる事件を解決する、火盗改与力と、町方とが競い合いながら事件と恋の絡みを解決できるかがドキドキで愉快。連作時代劇篇。

<読書>『水脈』高樹のぶ子 文藝春秋 1955 

水にまつわるファンタジー、官能と夢幻。それは、別離、再会、哀楽、切なさ、そして死に至る。水脈の切実な変容と、自在な官能の香り漂う10編に仕立てている。創造性豊かな内容に感激が波の如く押し寄せる作品群。

| | コメント (0)

2025年5月 6日 (火)

今こそ、米研究者の獲得を

 トランプ2.0では国内の経費節減にやっきになっている。特別政府職員のイートン・マスク氏の派手な首切り劇で当事者は戦々恐々、反対の抗議が日々高まっている。

 その中に、大学や研究機関への支援金の打ち切りも本格化しているようだ。専門研究員は海外逃亡を試みている。

 早々に世界から、有望な研究者を獲得しようと、各国は敏速に動いている。トップは中国だ。続いて、英国、ドイツなど、すでに数多くの研究者の獲得に成功している。優秀な研究者の獲得合戦は、今回トランプ2.0で始まった訳ではない。アメリカ人研究員だけではなく、各国の研究員でも起きている。

 残念ながら、日本の19の研究機構の実体では、北海道大学だけが門徒を開き1名を確保できた、と。他の機関、大学は躊躇しているらしい。何時までも閉鎖的な日本の気質(昭和)でいのだろうか?専門研究員の日本への移民をもっと受け入れることが、失われた研究・開発の促進に役立つだろう、と思うのだが。

 特に、生命科学、製薬科学分野の専門家が多いようだ。都心一極集中の解消、少子化対策、学問向上にも役立つだろう。 残念な日本!

| | コメント (0)

2025年5月 5日 (月)

シン・太陽電池のテイクオフ

 大都市中心に、新太陽電池の普及を促すらしい。東京都は新築一戸建てに条例で推進している。新太陽電池は「ぺロブスカイト型」と言う日本の発明だ。自在に曲げられるらしい。自在に曲げられるから、住宅(ビル)の至る所に組み込める。屋根だけではなく窓にも、壁にも可能だ。光電効率は従来品と変わらない。工夫次第で良くなるらしい。大いに期待できる。

 関西・大阪万博に、何故、大々的に展開しなかったのか?疑問だ。中国が猛追しているからだろうか?うかうかしていると今までの太陽電池のように、開発は成功したが、量産で中国に負けた。そうならないように政府の大きな押しが必要だろう。

| | コメント (0)

2025年5月 4日 (日)

2回目関税交渉の報道がバラバラ、は何故?

 朝から、各新聞を読んでいるが、報道内容が、各紙でバラバラ、又、ニュアンスも違う。さらには、昨日のアメリカの交渉者の合意内容をまとめた報道とも違う。どれが真実か?交渉内容は秘密だから真実は口外しない、との方針なのか?

 赤沢交渉担当責任者も、交渉後の帰国前、帰国後空港で、石破首相報告後、でも、まとまっていない。その都度の質問に応じてのみの発言だからか。ボケ爺の理解力がないのか、バラバラに聞こえる。少なくともロジカルでない。

 石破首相も赤沢報告で会談後の発言も、赤沢担当自身の発言とも食い違い、とは言わないがニュアンスは大きな違いがある。新しいワードも飛び出す。「パッケージ」「急ぐことなく敏捷に」など。全く、言葉遊びで、国民・企業を煙に巻いて楽しんでいるようだが?

 だから、メディアは、憶測を追加して記事をまとめるから、バラバラになりニュアンスの違いも違いが出てくるのであろう。こんな日本の論理・文法でいのか?

| | コメント (0)

2025年5月 3日 (土)

ビジネスマンなら失格の関税交渉

 自由貿易の慣例を破ったトランプ2.0の関税交渉。日本の対応は「常識内」なのか?交渉が終了後の報道で、ほとんど、どんな交渉であったかが伝わってこない。残念な結果であったことだけは伝わってくるが。そう、数時間(2時間程度)の「にわか会議」だった。細かい内容は秘密だが、「大枠の決め事」は報道すべき。だが「決まらなかった」?

 日本での交渉報告は、出発前と全く違ている。又、アメリカの交渉内容とも違いが大きい。何でこんな違いが起きてしまうのか?元々、第2回目の交渉は日程すら決められなかったのだから、日本側の交渉内容もアメリカに明確に伝わっていたとは思えない。すなわち、ビジネスの交渉の場での「準備力」が全くできていなかった、としか思えない。

 今回は「枠組みを決めたい」、の「枠組み」とは、内容が曖昧だ。日本政府特有の曖昧言語だ。「安全保障の米軍駐在費、軍事費は別だ」と憤慨していたが、それは別枠になったのか?も分からない。多少、伝わってくるのは、「鉄鋼品」「自動車」関連関税は別だと言う事ぐらい。だが、「その別」、の意味が分からない。政府の枠組み、と言う意味か?

 又、次回は5月中頃と、どの「枠組み」をどのような日程(数回の)で進める「枠組み」すらも分からない。一度に、食料など、自動車、鉄鋼関連以外の関税の「枠組み」はどうなったのか?その交渉時期(日程)も分からない。

 中国との交渉が動き始めたので、日本は無視されていたのだろうか?

| | コメント (0)

2025年5月 2日 (金)

木から半導体材料(2ナノ最先端向け)

 2ナノ世代以降の最先端半導体向けの材料にセルロースナノフィバー(CNF)の木質由来の成分を使った「フォトレジスト(感光材)」を開発が出来たと。王子HD曰く;開発は出来た。2028年に事業化を目指す。国内の紙の需要が減る中、紙の原料である木質のCNFを生かした化成品の強化剤としても成長の柱に据える、と。

 このCNFを応用した製品が続々生まれている。多くは、化成品の樹脂の強化への応用が多い。まだ、CNF剤の製造にはコスト面で一段の努力が必要だが、面白い産業分野への応用が考えられている。

 それが、和菓子に僅か混ぜることにより、口当たりがよくなるらしい。他にはボールペンの書き心地がyくなる報告もある。楽しみな材料が生まれてきた。

<読書>『新しい学力』斉藤孝 岩波新書

知識と言う基礎学力は必須。それに問題解決型方法力の学力がプラス求められる。言語化出来ない暗黙知、身体で覚える「身体知」から、言語化して知識くわえる「形式知」を活動。最後には「知情意」+「体」を豊かに組み立てることが「新しい学力」として要請されている。学校の場で学習させるかが教育方法として問われている。

| | コメント (0)

2025年5月 1日 (木)

日本を待つ「転落の50年後」

 「転落の50年後」のテーゼで「日本経済研究センターがまとめてた日本経済予測の結果、50年後の日本のGDP予測は;11位で。一人当たりの実質GDPは45位と予測(トランクの関税の影響にない標準的シナリオ)。静岡県立大学の西恭之曰く、さらなる試算に;GDPと一人当たりの実質GDPの掛け算で予測すれば、日本は24年の5位から、50年後では14位に転落する。と、大ショックの研究結果。

 今日のトランプ関税ショックで第2次世界戦争後の自由貿易体制は瀕死状態に。昭和の旧態以前の政府が、うまい交渉で、全てを10%の基本関税率に出来ても、以前の自由貿易状態でない。さらに、米中両国の演じる制裁と報復の応酬に至っては打開の一愚すら期待できない。日本の成長の根源の資金が浸食される。

 日本の政府・与党の「安易な対応」は目に余る。この夏の参議院選挙をにらんだバラマキ(減税・給付金)に精を出し長期的見通し無しの資金源をその場しのぎに走る。日本の最大の国難は、かくも貧しき政治の貧弱性にある。

 トランプ関税旋風を機会に、国民と政府とは痛み分けを、覚悟して政策の改革へ方針転換を行うべきだ。50年後を見据えた日本経済の抜本的な政策の議論の場に。

 ①環太平洋経済協定(TPP)を含む自由貿易圏の拡大・深化

 ②グローバルサウス(新興国・途上国)を見据えた供給網の再編、市場拡大

 ③既存産業の強化と新規産業の育成を探索・投資、等々

 だが、ここには、「自然災害」①毎年の水害の被害、②間もなく起こるだろう地震災害、③富士山の大爆発。50年以内には必ず起きる災害も加わるが、その対策、資金は?

| | コメント (0)

«男子は「年上好き」、令和の結婚観